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プールでヒューヒューさせない!夏の水遊びを安全に楽しむ小児ぜん息ガイド

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水の中でも外でも、呼吸を守るコツを知れば夏はもっと自由になります。

1.本州以西など水の温かい地方の屋外プール――暑さ+大気汚染のダブルパンチ

日中は気温もオゾンの濃度も上がり、ぜん息が悪化しやすい。

気温が高くなると電力消費や交通量の増加で大気汚染物質が増加します。

強い紫外線は排ガスなどの大気汚染物質と反応して光化学オキシダント(オゾンやPAN)を生成します。

これらの物質は呼吸機能を低下させることがあります。[1]


* 脱水は気道粘膜も乾かすので要注意。([CDC][2])

* 強い日差しで塩素系ガスが揮発しやすいという報告も。([ERS Net Publications][3])

* パラソルの下に吸入ステーションを作ると安心!



2.北海道・北国など、水が冷たい地方の屋外プール――冷水ショックに注意

水温が低いと気道が急に縮む。寒暖差でぜん息が悪化しやすい

*冷刺激が迷走神経を介し気管支収縮を起こす可能性がある。([aaaai.org][4])



3.おうちのビニールプール――水替えと日陰がカギ

おうちのプールは準備は大変ですが、すぐに休める環境があることで安全に楽しめます。


* 海外の裏ワザ:「足洗い用タライを置くとゴミがプールに入りにくいよ!」([Better Homes & Gardens][5])

関連情報:noteで虫よけについての記事もあるのでよかったらどうぞ
喘息患者にやさしい!夏の虫除け対策ガイド


4.屋内プール――塩素ガス(トリクロラミン)と換気


* 塩素を含む副産物は気道粘膜を刺激し、発作誘発につながる。([ACAAI Patient][6], [PMC][7])

* 「プールは肺機能を高めるが塩素濃度が鍵」との結論も。([小児アレルギー科医の備忘録][8])



5.あると便利なアイテム紹介

防水インヘラーケース 予備吸入薬を水濡れから守る。カラビナ付きだとバッグやパラソルに装着できる
長そでラッシュガード 冷え&日焼けを同時防止! フロントジッパーだと着替えが楽♪
水温計おうちプールの必需品。28度前後が快適!
携帯用鼻洗浄スプレーツーンとしない鼻洗浄。ミントの香りが大丈夫な方に


プールは暑い中でも体を動かせる楽しいイベント!呼吸を整えて楽しく過ごせますように

参考サイト
[1]光化学オキシダントの短期曝露による呼吸器影響…|環境省
[2]Clinical Overview of Heat and Children and Teens with Asthma | CDC
[3]Outdoor swimming pools and the risks of asthma and...| publications.ersnet.org
[4]Exercise-induced asthma| www.aaaai.org
[5]4 Ways to Keep Your Inflatable Pool Clean and Safe All Summer | Better Homes & Gardens
[6]Chlorine Allergy | Causes, Symptoms & Treatment | ACAAI Public Website | ACAAI Patient
[7]Chlorinated Pool Attendance, Atopy, and the Risk of Asthma during Childhood - PMC | pmc.ncbi.nlm.nih.gov
[8]屋内プールに通うと喘息が悪化するのか?:メタアナリシス | 小児アレルギー科医の備忘録

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