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喘息もちでも安心して使える化粧品の選び方|香料やデオドラントの注意点まとめ

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「制汗剤で咳が出る」「香水売り場でむせそうになる」——そんな経験、ありませんか?

日本ではあまり知られていませんが、香料やスプレータイプの化粧品が喘息のトリガーになるという指摘がいくつもあります。

発作の要因となるものとは

日本アレルギー学会の『喘息予防・管理ガイドライン』では、香料、化学物質、揮発性有機化合物(VOC)などが喘息の発作を引き起こす要因のひとつとされています。

具体的に注意が必要な化粧品とは

特に注意が必要なのは、「スプレー式の整髪料」や「香りの強い化粧品」、そして「室内芳香剤」などです。

化粧品の中には「無香」と書かれていても、「マスキング香料」と呼ばれる成分で別の香りが添加されていることがあります。香料フリーや無香料の表示や成分表の確認が大切です。

参考サイト
無香料ってにおいがないことなの?|花王株式会社

デオドラント(制汗剤)はスプレーよりロールオンやスティックで

汗ばむ季節に欠かせないデオドラントも、喘息もちには注意が必要です。

スプレータイプの制汗剤やボディミストは、空中に拡散して吸い込む可能性が高く、咳や発作を誘発することがあります。

比較的安全なのは、肌に直接塗るロールオンタイプやスティックタイプ。

無香料や低刺激と表示されたものを選ぶのが安心です。汗拭きシートも飛び散らない点で優れていますが、中にはミントの香料が強いものもあるので気を付けましょう。

ネイルと香水にも配慮を

意外と見落としがちなのがネイル。

ジェルやパーツで厚く盛ると、酸素飽和度(SpO₂)を測るパルスオキシメーターが正しく反応しないことがあります。発作がよく起きるシーズンは人差し指だけネイルをしない、シールタイプにするなどアイデアで乗り切ることも考えてみて。

また、ネイルを削る際に細かな粉が舞うので、換気の良い場所で行うようにしましょう。ネイルダスト集塵機など、安価で粉を吸ってくれる機械もあるのでそちらもお薦めです。可愛いカラーのもあります。

香水も香りの強さが問題になりますが、最近は練り香水(ソリッドパフューム)のように飛散しにくく、自分だけが楽しめるタイプも登場しています。

使い方を工夫すれば、香りも呼吸も両立できるかもしれません。

日焼け止めはスプレーNG、塗るタイプを選ぼう

紫外線対策に欠かせない日焼け止めも、喘息の視点からは選び方に注意が必要です。

特に、

• スプレータイプの日焼け止め(顔・体用)

• 髪用UVスプレー

は、細かな粒子が呼吸器に入りやすく、咳や発作の原因になりうるため、喘息もちにはおすすめできません。

代わりに、

• 日焼け止めミルク(乳液タイプ)

• ジェルタイプ

• クリームタイプ

といった肌に直接塗るタイプが安心です。

また、髪用の日焼け止めとしては、UVカット成分入りのヘアオイルやヘアミルクなど、非スプレー型の製品を選ぶとよいでしょう。

喘息もちにおすすめ・避けたい化粧品と香りアイテムまとめ

カテゴリ 避けたいアイテム おすすめアイテム
ベースメイク 香料入りファンデーション/ラメ入りパウダー/スプレー式化粧下地/日焼け止めスプレー 無香料・低刺激のリキッドやクリームタイプ/敏感肌用BB/日焼け止めミルク・ジェル・クリーム
ヘアメイク ヘアスプレー/ヘアムース/ヘアコロン(香りつき)/髪用UVスプレー 香料なしのワックスやクリームタイプ/ヘアオイル(UVカット成分入り・無香料)
デオドラント スプレータイプの制汗剤/香りつきボディミスト ロールオンタイプ/スティックタイプ/無香料の制汗剤
その他補足 香水/ネイル(厚盛り/削り粉の飛散) 練り香水/シンプルネイル(換気しながら)

UVカットやデオドラント買い時の今、肌だけでなく肺にも良い商品を選んでみては?

参考サイト
日本アレルギー学会 喘息予防・管理ガイドライン2021
東京都健康安全研究センター 化粧品の香料とアレルギー

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